NK総研は総創造組織の構築（組織改革）を支援する組織マネジメント専門のコンサルティング会社です。

短所中毒：管理職・リーダー編　自己診断50の質問

書籍「短所中毒：管理職・リーダー編」の第3章に収録されている「自己診断チェックリスト」です。

この自己診断チェックリストは、診断というより『気づきの促進』を目的としています。
正解・不正解を問うものではなく、自分の傾向を客観的に把握するためのツールです。
設問に答える過程そのものが、すでに自己理解の第一歩です。


【回答方法】 各質問に対して、次の５段階で自己評価してください。

・まったく当てはまらない（１点）
・あまり当てはまらない（２点）
・どちらとも言えない（３点）
・やや当てはまる（４点）
・非常に当てはまる（５点）

合計点に応じて、あなたの「短所中毒度」を判定します。

こちらから、PDF版をダウンロードできます。
　　⇒　自己診断チェックリスト：管理職・リーダー編

自己診断チェックリスト（５０問）

【自分自身への視点】（１０問）
１、自分の欠点ばかりが気になってしまう。
２、成果よりもミスに目が行く。
３、自己評価が他人の評価よりも厳しい。
４、「完璧でなければ意味がない」と感じることがある。
５、自分の弱点を克服することばかりに時間を使ってしまう。
６、他人と比べて「自分は劣っている」と感じることが多い。
７、自分の感情や反応を「未熟」として否定することがある。
８、成功しても「運が良かっただけ」と思ってしまう。
９、自分の短所を人前で過剰に語ってしまう。
１０、自分の成長よりも「欠点の修正」に意識が向いている。

【部下への視点】（１０問）
１１、部下のミスが目につきやすく、成果を見逃しがち。
１２、「この人は○○ができない人だ」と決めつけてしまう。
１３、部下の改善点ばかりをフィードバックしてしまう。
１４、苦手なタイプの部下に対して冷たくなってしまう。
１５、部下の長所を見つけるのが難しいと感じる。
１６、「この人は変わらない」と諦めてしまうことがある。
１７、部下の失敗を「性格の問題」として捉えてしまう。
１８、部下の短所を他のメンバーと共有してしまう。
１９、部下の成長よりも「問題の修正」に意識が向いている。
２０、部下の短所を見つけると、すぐに改善指導したくなる。

【思考のクセ】（１０問）
２１、白黒思考（良いか悪いか）になりがち。
２２、一度の失敗で「もうダメだ」と思ってしまう。
２３、他人の評価を過剰に気にする。
２４、自分の感情を抑え込む傾向がある。
２５、「できない理由」ばかりを考えてしまう。
２６、過去の失敗を何度も思い出してしまう。
２７、自分の考えに固執してしまう。
２８、他人の成功を素直に喜べないことがある。
２９、「自分が悪い」とすぐに思ってしまう。
３０、物事のネガティブな側面ばかりに注目してしまう。

【コミュニケーションの傾向】（１０問）
３１、フィードバックが否定的になりがち。
３２、部下の話を最後まで聞かずに遮ってしまう。
３３、「でも」「しかし」が口癖になっている。
３４、感情を表に出すことに抵抗がある。
３５、部下の意見に対してすぐに反論してしまう。
３６、褒めることに照れや抵抗を感じる。
３７、部下の話よりも自分の考えを優先してしまう。
３８、部下のミスを周囲に共有してしまう。
３９、部下の成長よりも「問題の指摘」に意識が向いている。
４０、自分の短所を隠そうとするあまり、距離を置いてしまう。

【マネジメントスタイル】（１０問）
４１、部下の強みを活かすよりも、弱点を補うことに注力している。
４２、チームの成果よりも個人の問題に目が行きがち。
４３、「問題が起きないこと」が最優先になっている。
４４、チャレンジよりも安定を重視してしまう。
４５、部下の自律性よりも管理を優先してしまう。
４６、成果よりも「正しいやり方」にこだわってしまう。
４７、部下の成長よりも「評価の安定」を求めてしまう。
４８、自分の判断が常に正しいと思ってしまう。
４９、部下の提案に対して「リスクがある」と否定しがち。
５０、チームの雰囲気よりも「問題のない運営」を重視している。

５０問の問いに答えるだけでも、自分の中で気づくことがあったのではないでしょうか。
その気づきを大事にしてください。

スコア別の傾向と解説

診断チェックリストの合計点数（Ａ～Ｅの合憲点数）から、あなたの「短所中毒度」を以下の４つのレベルに分類します。 　
レベル１：５０〜１００点：短所中毒の傾向は少ない 　
レベル２：１０１〜１５０点：軽度の短所中毒 　
レベル３：１５１〜２００点：中程度の短所中毒 　
レベル４：２０１〜２５０点：深刻な短所中毒

点数はあくまで傾向を知るための目安です。
この診断は、あなた自身の思考や関わり方を映し出す鏡のようなものです。
点数に一喜一憂するのではなく、映った姿をどう受け止め、どう変えていくかが大切です。
高得点だから悪い、低得点だから安心というものではありません。
大切なのは、気づきと行動のきっかけにすることです。
自己診断の結果よりスコア別の傾向と解説を参考にしてください。

【レベル１】５０〜１００点：短所中毒の傾向は少ない

あなたは、短所中毒の傾向が少なく、健全な視点でマネジメントを行なっている可能性が高いです。
自分自身や部下の強みを見つけ、育てることに意識が向いているでしょう。
このレベルでは、以下のような状態が見られます。

・自己肯定感があり、ミスを許容できる
・部下の成果や努力を認める習慣がある
・チーム内に安心感と活気がある
・フィードバックが前向きで、信頼関係が築かれている

この状態を維持しながら、周囲の管理職やチームメンバーにも「強みを見る視点」を広げていくことで、職場全体の空気が変わっていきます。

〈次の一歩〉

この状態を維持するために、週に一度「部下の強みを言葉にする時間」を持ってみましょう。
さらに、チームメンバー同士が互いの強みを認め合える場づくりにも挑戦してみましょう。

【レベル２】１０１〜１５０点：軽度の短所中毒

あなたは、比較的バランスの取れた視点を持っている管理職です。
短所に目が行くことはあるものの、それに囚われすぎることは少なく、部下との関係性も安定している可能性があります。
このレベルでは、以下のような特徴が見られます。

・自己評価はやや厳しいが、自己肯定感もある
・部下のミスには冷静に対応できる
・チーム内に安心感があり、発言も活発
・フィードバックに肯定的な要素が多い

この段階では、さらに「強みを活かすマネジメント」へと進化するチャンスです。
部下の個性や可能性を引き出す関わり方を意識することで、チームの力が一段と高まります。

〈次の一歩〉

部下の報告や行動の中から「良かった点」を毎日１つ見つけて、言葉にして伝えてみましょう。
最初はメモに書き出すだけでも構いません。
続けることで、視点が自然と変わっていきます。

【レベル３】１５１〜２００点：中程度の短所中毒

あなたは、短所中毒の傾向を持ちながらも、部分的にはバランスを保っている状態です。
自分や部下の短所に目が行きやすいものの、強みや成果にも一定の関心を持っている可能性があります。
このレベルでは、以下のような傾向が見られます。

・自己評価が厳しく、完璧を求めがち
・部下のミスに敏感で、改善指導が多くなる
・チーム内に「緊張と安心」が混在している
・フィードバックに肯定と否定が混ざっている

この段階では、「強みを見る習慣」を意識的に育てることが効果的です。
部下の成果を見つけて言葉にする、感謝を伝える、問いかけを増やす。
そうした小さな行動が、短所中毒からの脱却を後押しします。

〈次の一歩〉

フィードバックの前に、必ず「承認の言葉」を１つ添えるルールを自分に課してみましょう。
例えば、「〇〇の対応は助かったよ」「△△の工夫は良かったね」といった一言から始めてみてください。

【レベル４】２０１〜２５０点：深刻な短所中毒

あなたは、かなり強い短所中毒の傾向があります。
自分自身への厳しさ、部下への否定的な視点、チームへの影響など、複数の領域で「短所中心の思考」が根付いている可能性があります。
このレベルでは、以下のような状態が見られやすくなります。

・自分のミスや欠点に強い罪悪感を抱く
・部下の報告に対して、改善点ばかりが気になる
・チーム内に緊張感や沈黙が広がっている
・フィードバックが否定的で、信頼関係が築きづらい

まずは、自分を責める思考を手放すことから始めてみましょう。
「完璧でなくてもいい」「ミスは成長の一部」といった視点を持つことで、少しずつ空気が変わっていきます。

〈次の一歩〉

毎日１分、自分の「できたこと」「感謝されたこと」を振り返る時間をつくってみましょう。
それが小さなことでも構いません。
「報告を丁寧に聞けた」「部下に笑顔で挨拶できた」など、日々の積み重ねが変化を生みます。

　

診断結果は『気づき』で終わらせず、具体的な行動に変えることが重要です。
あなたの変化・成長のお役に立てれば幸いです。

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